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君の好きなうた
いつもより少し長めです。いつもは2000字にまとめるんですが、今回は2300くらいです(微妙

削ろうかと思いつつ、削るのが勿体無くて←

実は結構前に書いてたんですが、途中で放置してて。
せっかくなので最後まで書いてみました。

今回は↓この曲。
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アルバムにはアコースティックverも収録されています。
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一時期この曲にハマってものっそい聴いてました(つω`*)
メロディラインも好きなんですが、切ない歌詞も好きで・・・。

インスパイアの傾向を見ていただくと分かると思いますが、好きな曲しか書いてません。(そりゃね
まぁ趣味がモロバレな感じですが、気にしない傾向で行こうと思います(ぁ

季節感全くない作品ですが・・・・w夏に冬の話しだし(-ω-`;。)

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【君の好きなうた】


 君を思う度、胸が苦しくなる。君を思う度、愛しさが募る。こんな気持ちになるのは、君だけだ。

 十二月前半のある寒い日のこと。涼太は偶然にも付き合ってる彼女が他の男性と歩いているのを見つけた。涼太は追いかけて、彼女を捕まえる。
「どういうことだよ!」
「何だ。バレちゃったか」
 今まで見たこともない彼女の冷たい表情に涼太は怯んだ。
「何だよ、それ」
「あんた、結構いい男だったから付き合ってやったのよ。感謝してよね」
 彼女の豹変ぶりに、涼太はショックを通り越して怒りに震えた。
「ふざけんなよ!」
「ふざけてないわよ。あんたなんてね、顔がいいだけの男なのよ。本気であたしがあんたのこと好きだったとでも思ったの?」
 あまりのショックに何も言い返せなかった。彼女はフンッと鼻を鳴らして男と一緒に街の中に消えて行ってしまった。
 涼太は二人の背中を見つめて、ただ立ち尽くしていた。

 それから軽い人間不信に陥った。特に女性に対しては、裏切られるのが怖くなった。
 だけど一人だけ例外がいた。
「涼太くん、今日はもう上がってもいいって」
「あ、ありがとう」
 声をかけてくれたのは同じファミレスのバイトをしている友香だ。同じ時期にバイトに入った彼女とは妙に気が合い、涼太の数少ない女友達でもある。
 夜遅くまでバイトをしているので、涼太は同じシフトの彼女を家まで送っていくのが日課になっていた。

「顔色悪いけど大丈夫?」
 店の外で落ち合った際、友香に指摘される。
「え? そう? 課題溜まっててあんま寝てないからかな?」
 大学生ならではの言い訳をしてみる。課題なんて嘘だ。彼女と別れてから、あの言葉が胸に刺さって抜けない。
「そっか。大変だね。でもちゃんと睡眠も取らないと、頭回んないでしょ」
「そうだな」
 友香は相変わらず明るく笑う。そんな友香の笑顔に救われた。
「なぁ・・・・・・信じてた人に裏切られたことって、ある?」
 涼太があまりに唐突に質問したので、友香がきょとんとする。
「あ、ごめん。今の忘れて」
 何て質問をしたんだろうと後から気づき、訂正する。
「あるよ。信じてた人に裏切られたこと」
「え?」
 思わぬ友香の返事に、今度は涼太が驚いた。
「辛いよね。信じてた人だったら尚更」
 友香が不意に遠い目をする。今まで見たことのない表情。
「涼太くんの様子がおかしかったのはそのせい?」
「え? うん」
 様子がおかしいと気づいていたのに指摘しなかったのは、友香なりの気遣いだったのだろうか?
 友香が突然鞄からウォークマンを取り出した。ヘッドホンの片方を涼太に渡す。
「ね、涼太くん。これ聴いてみて」
 涼太は渡されたヘッドホンを耳に入れた。それを見届け、友香は再生ボタンを押すとメロディが流れた。
「あたしね、この曲聴いてると嫌なこと忘れられるんだ」
 友香が教えてくれたその曲は涼太も聴き覚えがある曲だった。どこで聞いたのかは思い出せないが、暖かいメロディは覚えがある。
「応援ソングってさ。『がんばれ』って曲が多いけど、この曲は『たまには力抜いてもいいよ』って言ってくれるんだよね」
 友香の言葉の通り、その曲は『がんばれ』なんて言わない応援ソングだった。
「辛い時は泣いたっていいんだよ」
 友香の言葉に思わず涙が溢れそうなのを堪えた。
「ここでいいよ。送ってくれてありがとう。また明日ね」
 友香はそう言って、涼太に手を振り駆け出した。泣きだしそうなのに気づいた彼女の気遣いだったのだろう。
 友香と別れた帰り道。頭に残ったメロディを口ずさんだ。

 友香といると何だか安心できた。友香はあの女とは全然違う。人の心に敏感でとても優しい子だ。彼女の声は心地のよいトーンで、いつまでも聞いていたくなる。誰かと話していることでさえ気になり始めた。彼女が好きだと言ったあの歌のCDを買ってしまうほどに。
 彼女は平均よりも身長が低い。そのためか、余計にかわいく見えてしまう。涼太が容易に取れる棚の高さでも彼女は届かない。
「取ろうか?」
 友香が台に上って必死に手を伸ばしても届かないので、涼太は声をかけ目当てのものを取ってあげた。
「ありがとう」
 笑った彼女の顔が頭から離れない。

 涼太は自分でも気づかないうちに彼女を意識するようになっていた。気づけば、目で追っている。一緒に帰ることが心待ちになった。
 好きだと自覚するのに、時間はかからなかった。だけどなかなか言葉にできない。

「涼太くん?」
 急に顔を覗きこまれ、涼太は死ぬほど驚いた。
「え? あ、ごめん。何?」
「聞いてなかったな」
 彼女はそう言ってぷぅと頬を膨らませてみる。かわいすぎてドキドキした。
「お正月のシフト、涼太くんはどうするの?」
 そういえばそろそろシフトを組まなければならない。
「俺は入るよ。稼ぎ時だしな」
「その理由でクリスマスも入れたんだ」
 気づいた友香が笑った。
「友香だって入れてるじゃん」
「涼太くんが入れたからだよ」
 その言葉にドキッとする。
「お正月も涼太くん入るなら入ろうかな。稼ぎ時だし」
 友香はそう言ってニヤッと笑った。涼太は必死で自分の心臓の音を聞かれまいと何でもないフリをする。
「おう。そうしろ」
 そう言うと友香は嬉しそうに笑って「そうする」と言った。

「送ってくれてありがとう。おやすみ」
 彼女が家の中に入るのを見届け、涼太は自分の家の方向へ足を向けた。
 やっぱり言えなかった。『好き』の二文字が頭の中を駆け巡る。
「ハァ・・・・・・」
 思わず溜息が出た。愛おしい彼女への想いが募る。さっき別れたばかりなのに、すぐに会いたくなる。
 もしこの気持ちを打ち明けたなら、どんな反応するんだろう。
「明日こそは言えたらいいな」
 涼太はあの歌を口ずさみながら、星が瞬く夜空を見上げた。




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嘉月 碧

Author:嘉月 碧
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